満潮の時に海面に現れる2つの岩場は、火山から噴き出した溶岩や、噴出物がたまった火砕岩などからできています。浮洲火山の溶岩は、城山溶岩とよく似た白っぽい流紋岩です。
遠浅の地形のため、干潮の時には、鳥居のある岩場は陸地とつながり、現れた磯の潮だまりには、魚類、貝類、甲殻類など海の生き物が多くみられ、それらをえさとする鳥類も多く集まります。
目の前に広がる浅瀬は、海藻類、魚類、貝類、甲殻類などさまざまな海の生き物が生息する生物の宝庫です。
この一帯は、瀬戸内海の生き物の産卵や稚魚の成育の場となり、生物多様性を支える重要な環境です。
瀬戸内海は、日本でも干満差の大きい場所として知られており、周防灘では、最大で約3.5mの干満差があり、強い潮流を生じます。
海に出っ張っている浮洲火山の溶岩は、広い浅瀬を強い潮の流れによる浸食作用から守っています。
干潮時には、鳥居のある岩場は陸地とつながります。
沖合の小さな洲に漁業の神様、高倍(たかべ)様を祀っており、高倍様と鳥居は高潮や大しけの時でも決して海水につかることがないといういわれから、 浮洲といわれています。